オバマ新大統領

オバマ氏がペンシルベニア州フィラデルフィアから列車で首都ワシントンへむかった。新しく大統領になるための就任式に出席して演説をするためだ。かってリンカーンが大統領に就任した時の故事に倣ったのだという。あの「人民の人民による人民の為の政府」のリンカーンに倣ったのだ。ひるがえって視点をうちに転ずるときその意気込みからしても日本の総理が就任演説で自分の祖父の話をしたという話があるがこれはもう個人の器の違いというかなんと言うかスケールという意味でも雲泥の差があると言わざるをえないだろう。すくなくともわが方では「自民の自民による自民のための政府」が臆面もなくながきにわたって繰り返されたためそのあいだに政官財の癒着が進み、政府も今では人民の上げる悲鳴にはできるだけ耳を貸さないようにし、財界や官界の方ばかり向くようになっている。しかも総理大臣が二代にわたって政権を放り投げるという異常事態に陥っており、それでも続く天下り天国の、さらに渡りの渡りまでも認めてしまおうという....総理大臣はそのお先棒を担ぐだけの官僚主導国家とも言うべき実態で、とうてい庶民の痛みなどわかりようもないというありさまである、総理自身もある意味純粋培養されたサラブレッドではあるのだろうが漢字読めない、空気読まない、(こっちのほうは読めないのではなく読まないだからよりたちが悪い)解散できない3K のわが国の指導者像よりはサブプライム問題を契機に揺らいでいるとはいえアメリカという多民族国家が生み出した大統領のほうがどうみても数段その背負っているものの中身からして違って非常にいいという話なのではないだろうか。



雨の日曜日(珈琲館)

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