カムイ外伝

どうも最近とみに釣りゲーにはまってしまった鉄暇面(てつか<ヒマ>めん)でアリマス(その割には釣果がイマイチ)。カムイ外伝見に行きました。


松ケンがいいね、原作に忠実なところも・・・高ポイントかな。変移抜刀霞斬り、飯綱落し、みんないい、
半兵衛の設定で、領主の馬を殺害して右前脚を切り取り蹄から疑似餌をつくる大胆さと妻子や自己の保身にはしる小心さとの釣り合いが取れないとの評があるが、これはシナリオというよりも原作にもとづいているので山窩をやめて土着した者だからそういうこともあるだろう。ただ領主の馬を殺害して疑似餌をつくるということの異常さも大胆というよりも、唐突なようでも実は生活に根ざした行動で、その背景として原作では山窩をやめて猟師として生きることに命を賭ける半兵衛の生き様が説明的に描かれているのに対して映画では観念的にサラッと流されているので、まぁ、時間的な縛りもあるしこのへんは仕方のないところかな・・・。それともうひとつ、以外なのはグロいとか悲しいとか言われてるようだけど、え、この程度でって言いたくなる。大体、この原作の白土マンガが登場してくる以前にはマンガといえばユーモア(ほのぼの)マンガと、ギャグ(スラップスティック)マンガと、冒険マンガとそれと風刺(4コマ、1コマ)マンガくらいしかジャンルが無くて忍者に至っては今のハリポタみたく空を飛んだり、九字を切って煙を出して消えたりしていた。そんなところに斬れば地しぶきが上がる。凄惨な表現を得て、唯物史観的マンガとさえ評されて登場したのが白土マンガなのであり、草創期の劇画とも期を一にしているが、当時の倫理観であれほどの評価を得た革命的な原作ほどには残念ながらこの映画でその凄惨さも世界観も描ききれたとはまだ思えないのだが・・・・まぁ、まず名作忍者コミックの実写化にあたって崔監督が目指したであろう原作コミックのダイジェスト版としては出色の出来なので。
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